甲斐歯科医院

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噛むことの三大効用

 下の表をご覧になって下さい。この表の三大効用の中にある「脳への刺激」ということは、最近いわれだした新しい事柄ですが、この方面の研究はますます進み、噛むことと脳の関係は新しい事実が今後もいろいろ分かってくることと思われます。



脳科学の進歩ほど急速に進みつつある学問は珍しいそうです。年間に三千から五千の論文が発表され、その内、日本が10パーセント、アメリカが60パーセント、ヨーロッパが30パーセントとなっています。



脳の方から顔や顎の方にむかって「三叉神経」という大きな神経がきてます。この神経は、目の周りに行く眼(がん)神経、上顎の方に行く上顎(じょうがく)神経、下顎の方に行く下顎(かがく)神経の三つの枝に分かれています。
 食物を食べるためには、顎の筋肉をリズミカルに動かして物を口の中に入れ、舌で味をあじわい、下顎を動かして歯で咀嚼して飲みこまねばなりません。この神経がそのための大切な役目を担っています。

「一口で三十回噛め」とよく言われますが、脳の活性化など噛むことの効果を得るためにはやはり三十回必要なのか。



軟らかい物は、噛む回数が少なくて飲み込めます。反対に硬い食べ物はよく噛まないと咀嚼できないので回数は必然的に多くなります。
 食べ物の種類によって噛む回数は無意識のうちに変わります。上の表を見ていただきますとその違いがよく分かります。
やはり一口いれて三十回くらい噛むのがアゴの発育にもまたアゴの周りの筋肉にも、そしてまた、脳の活性化にもよい結果がでます。

さらに、噛むことの脳への効果の一つに脳の血液の循環をよくするということが挙げられています。食べはじめてしばらくすると脳の血流量は多くなるようです。
人が物を噛む時の速度は速い人で一秒に二回の回数、したがって一分たてばその六十倍の百二十回くらい遅い人でもその半分の五十六十回となります。チューイングガムの回数が多いのは、ふつう甘みがなくなるまで噛むので、このように噛む回数が多くなるのですが、その意味で、ガムは脳のためにも非常によい食品ということになります。
そのような訳で、硬い食べ物、または永く口の中で噛む食品というのは、私たちの体にとって非常によい結果を生みます。



上の表は戦前と戦後の食事の時間と噛む回数の比較をしたものです。
昔の食事に比べて、現在の軟食化した食事の場合、自然と噛む回数は減り食事時間も短くなります。
繊維の多い食べ物をよく噛んで、味わって、一家そろって楽しく時間をかけて食べることが健康によいようです。現在高齢の方々が青春時代に食べられた食事の再現が必要な訳です。
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